北品川本通り商店会

もっと知りたい品川宿

龍神山車伝説

龍神山車
前回でも書かせていただいたように、人形の着物や土台がなくなってしまっているため、品川神社八百年祭に人形を展示して以来、現物を飾ることさえできなくなってしまっていますが、いくつかの伝説や話を聞いたことがあるので今回はその話を紹介させていただきます。

  1. 現存している人形の顔は、初代団十郎がモデルと聞いている。
  2. 薙刀(なぎなた)の話
    龍神の人形が持つ薙刀があるのだが、刃は真剣で、昔東海寺周辺を巡行中、太い松の枝に薙刀の刃が触れた際、スパッと枝が切れて落ちたくらいのすごい切れ味だった。
  3. 薙刀の霊力
    龍神の薙刀を、町会役員が持ち回りで保管していたそうですが、保管している家には不幸や厄災が必ず降りかかるため、預かるものも居なくなり、現在は品川神社にて保管をしていただいているそうです。
  4. 龍神の御霊
    龍神山車には、飾る際に山車と対になる龍の絵があります。昔ある霊能者が見たところ龍神の御霊は、山車の方にではなく、この絵の方に宿られていると言われたそうです。実際の絵を拝見したことがありますが、妖気が出ているようなすごい迫力の絵でした。
  5. 龍神山車を曳くと雹が降る
    北品川一丁目町会の役員の中では昔から語られている伝説で、飾るだけではなんでもないのですが、道に出して曳きだすと、雹が降るといわれている。この話は、様々な昔話を聞かせてくれたA田の爺さんの奥様、A子バーバから聞いた話。大正末か昭和初期、まだA子バーバが子どもで龍神山車を曳いた時、町会の大人から「この山車を曳くと雹が降る」と聞かせれていたが、周りも「そんなのは迷信だ」と言って巡行をし始めたとき、一転にわかにかき曇り、玉子大の大きな雹が本当に降ってきて、みんなで避難をしたそうです。A子バーバも「あの話は本当なんだよ!」と話していました。

北品川一丁目町会役員の多くもの夢は、この龍神山車をいつか復活させること。昨年夏の虫干しの際に、人形の首が入った箱の蓋裏に、二区七番組で町内頭の玉木家さんの今は亡き先代の組頭が書かれた、龍神山車の小屋がけの設計図が書き残してあった。きっと先代も龍神山車の復活を夢見てくださっていたのだろう。龍神山車が復活した際に困らないよう書き残した気持ちを考えると見ていて涙が出そうになった。
大変高額な修繕費が予想されるため、自分の生きているうちに復活できるのも難しいとは思いますが、この先輩達の想いを受け継ぎ、いつか必ず復活し、本当に雹が降るかどうか、この目で確認をして見たいものです。

龍神山車は2台あった!?現在の鈴山車は、かつて担いでいた!?

龍神山車
わが町会には、かつて「龍神山車」というそれはそれは立派な山車がありまして、現在、人形・高欄・部品・屋根・等が残っている。残念ながら、金糸・銀糸の素晴らしい刺繍が施された着物や幕・泥幕は、かつて神輿倉の雨漏りで、ボロボロになってしまい、今は組み立てることができなくなってしまいました。

鈴山車

これは近所の銭湯「吹上湯」でA田の爺ちゃんの背中を流している時に聞いた話。
A田の爺ちゃんの話によると、当時の新宿(しんしゅく)【現在の北品川一丁目】は3つに分かれていて、八ツ山の踏み切り方面から「北品川新町」「善福寺門前」「法善寺門前」となっていた。新町は「龍神」、善福寺門前は「鈴」、法善寺門前は「龍神」となっていてまちの両側に龍神山車が1台ずつ2台あった、とのこと。そして驚くことに現在の鈴山車の「鈴」は山車ではなく、井桁に組んだ棒が付いていて、それで担いでいたそうです。 現在の鈴山車は、どちらかの龍神山車の土台と車輪部分に鈴部分を載せたもので、残りの車輪やもう1台の龍神山車は、売り払われてしまったらしいとの話。最近気がついたのですが、昭和初期に曳かれている鈴山車の写真を見ると、現在の鈴山車より明らかにタッパが高く、違う車輪の土台に載せているように見えます。 もしかすると、2台あった龍神山車のもうひとつの方の土台に載せていた時の写真なのかもしれませんね。

北品川一丁目町会大神輿

町会大神輿
この神輿は大正11年に小供後援会(子供神輿)として大正11年に製作されました。北一町会大人神輿を準備している際に台座裏に刻んである神輿師や世話人の方々の名前を調べてみました。
台座裏前側には
御神輿製造所
神田岩本町十三
村地 仙太郎
世話人
秋山 市五郎
坂本 三次郎
台座裏後側には
小供神輿
新調世話人
山口 春吉
星野 逢之助
内田 榮太郎
久保田清次郎
中山 與三郎
遠藤 喜三郎
次山 小三郎
岡田 彦太郎
大正拾一年六月吉日
と刻まれていました。
現在神輿には、作人札が宮本重義となっていますが、修復したのが宮本重義さんで、最初に製作したのは御神輿製作所の村地 仙太郎さんだった、ということがわかりました。
先人の皆さま、いい神輿を残してくださり本当にありがとうございました。まもなくその神輿も出御します。神様や先人の皆さんも喜んでくださるよう、元気に渡御をしたいと思います。

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